【水道水のカルキ抜きの3つの方法】赤ちゃんのミルクや白湯はカルキ抜きすべき理由
赤ちゃんのミルクや白湯にはカルキ抜きした水道水を使うことが推奨されています。しかし初めての場合は、やり方が分からなかったり面倒に感じたりしますね。
この記事では水道水のカルキ抜きの方法とカルキ抜きすべき理由を紹介します。
一見面倒なカルキ抜きですが、水道水を煮沸するだけなので簡単にできます。どうしても面倒な場合は、ミネラルウォーターやウォーターサーバーを使いましょう。
水道水のカルキ抜きの3つの方法
水道水のカルキ抜きの方法はいくつかありますが、赤ちゃんのミルクを作る場合には好ましくない方法もあります。
次の3つのいずれかを選択するのがおすすめです。
- 煮沸する
- 電気ポットを使う
- 浄水器を使う
煮沸する
水道水を煮沸することでカルキ抜きできます。
カルキ抜きの方法
- やかんや鍋にたっぷりの水道水を入れる
- 蓋を開けて10分以上沸騰させる
沸騰させるときはやかんや鍋の蓋を開けましょう。カルキだけでなくトリハロメタンなどの不純物も揮発して水道水からなくなり、赤ちゃんのミルクにも安心して使える水になります。
カルキ抜きした後は、埃などが入らないよう蓋をして冷ましてください。
電気ポットを使う
カルキ抜き機能のついた電気ポットもあります。
電気ポットの水を赤ちゃんのミルクに使う場合は、何度か沸騰させる作業を繰り返すのが好ましいです。次の理由からです。
トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。
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電気ポットは沸騰を繰り返したお湯を保温しておけば、いつでもミルク作りに使えるお湯を出せるので便利です。
浄水器を使う
浄水器を使えば水道水のカルキや不純物を除去できます。
カルキだけを除去できれば良いなら、蛇口につけるタイプの浄水器で十分です。
トリハロメタンや鉛も除去したい場合は据え置きタイプの浄水器が望ましいです。据え置きタイプの浄水器の方が、水が浄水フィルターに触れている時間が長く、浄水能力が高いためです。
浄水器は値段の幅が広く、選ぶ機器によって浄水能力が大きく異なります。浄水能力や予算、交換フィルターの値段なども含めて選びましょう。
赤ちゃんに水道水を飲ませるならカルキ抜きすべき理由
赤ちゃんに水道水を飲ませるなら、カルキ抜きした水道水を飲ませるのが望ましいです。
赤ちゃんの内臓はまだ未熟な状態。まだしっかりしていない状態で塩素の含まれた水道水を飲むことで、便秘や下痢のリスクが高まることがあります。
一般的に大人が毎日水道水を飲んでも健康に害を及ぼすことはありません。水道水に含まれるカルキの量はわずかで、人体に害の無い濃度に定められているためです。
しかし、内臓が未熟な赤ちゃんの場合は体調に影響する可能性もあります。
赤ちゃんの体調管理のためにも、口に入る水はカルキ抜きしたものを使った方が安心です。
水道水にカルキが含まれる理由
水道水にカルキが含まれているのは安全な水を各家庭まで送り届けるためです。
カルキは水道水を消毒するために入れられている塩素で、塩素には強い殺菌作用があります。
浄水場から送り出された水が蛇口から出てくるまでの間には、細菌に汚染される可能性があります。しかしカルキが一定量あることで、万が一汚染された場合にも塩素の殺菌作用が働いて安全性を維持できます。
水道法で、蛇口から出る残留塩素は0.1mg/L以上と決められています。
» 水道法第4条及び第22条等の関係について|厚生労働省
赤ちゃんのカルキ抜きは生後6ヶ月ごろまで
赤ちゃんが水道水を飲む場合、一般的には離乳食開始までカルキ抜きが必要とされています。
離乳食が始まるのは生後6ヶ月ごろです。水道水のカルキ抜きをする期間は、生後6ヶ月くらいまでを目安にしましょう。
カルキ抜きをやめる時期を決めるのが不安な場合は、かかりつけ医に相談すると安心です。
離乳食開始前にカルキ抜きしていない水道水を飲んでも、大きな問題はありません。日本の水道水は安全性が高く、含まれるカルキもごくわずかだからです。
ただし赤ちゃんの様子がおかしい場合や下痢などを起こした場合は、必ず病院を受診しましょう。
水道水のカルキ抜きがめんどくさい場合の対処法
水道水のカルキ抜きがめんどくさい場合はそのまま飲める水を使いましょう。
- ミネラルウォーター
- ウォーターサーバー
ミネラルウォーター
軟水のミネラルウォーターならそのまま赤ちゃんに飲ませても大丈夫です。ミルク作りにも使えます。開封したてのミネラルウォーターには、カルキや雑菌などが含まれていません。
赤ちゃんのミネラルウォーターの選び方
ミネラルウォーターを選ぶときは必ず「軟水」を選びましょう。硬度の高い「硬水」では、赤ちゃんの内蔵への負担が大きくなります。
- 軟水:100mg/L以下
- 硬水:101mg/L以上
選ぶのが難しい場合はベビーウォーターを使うのもおすすめです。誤って硬水の水を購入してしまうことを防げます。
軟水のミネラルウォーターの例
ミネラルウォーター (軟水) | おいしい水 天然水 六甲 アサヒ飲料 | 南アルプスの天然水 サントリー | いろはす (清田・北海道) コカ・コーラ | クリスタルガイザー 大塚食品 | アルカリイオンの水 キリンビバレッジ | 自然が磨いた天然水 キリン |
硬度 | 40mg/L | 30mg/L | 31.8mg/L | 38mg/L | 64mg/L | 58mg/L |
pH値 | 約7.0 | 約7.0 | 約7.9 | 7.6 | 8.8〜9.4 | 8.2 |
ミネラルウォーターを使う注意点
ミネラルウォーターを使う場合には次の点に注意しましょう。
- 清潔な手で扱う
- 早く使い切る
- 冷蔵庫に保管する
開封したミネラルウォーターは出来るだけ早く使い切りましょう。
一度開封したミネラルウォーターには雑菌が入る可能性があります。ミネラルウォーターには塩素が含まれないめ、雑菌が入った場合は短時間で繁殖してしまいます。
開封後は冷蔵庫に保管して衛生状態を保ってください。
ウォーターサーバー
ウォーターサーバーの水にはカルキが含まれていません。赤ちゃんにそのまま飲ませたり、ミルクに使ったりしても大丈夫です。
ウォーターサーバーの選び方
軟水のウォーターサーバーを選びましょう。硬水の水を使ったウォーターサーバーは少ないですが、ゼロではありません。赤ちゃんが飲んでも安心な軟水かどうかは、契約前に必ず確認しましょう。
水道水ウォーターサーバーの水は軟水
日本では軟水と硬水の基準を以下の通りに定めています。
- 軟水:100mg/L以下
- 硬水:101mg/L以上
水道水を浄水して抽出するので水道水ウォーターサーバーは軟水です。
» 赤ちゃんにおすすめの水道水ウォーターサーバー5つ
ウォーターサーバーを使う注意点
赤ちゃんにウォーターサーバーの水をそのまま飲ませたりミルクを作ったりする上での、大きな注意点はありません。
ウォーターサーバーの場合は重要な衛生管理を業者側でしてくれます。フィルター交換の時期などを失念することがありません。
ボトルタイプと水道水タイプのどちらを使う場合でも、面倒な管理は要りません。サーバーの抽出口などの周辺をキレイにしておくだけです。
赤ちゃんにはカルキ抜きした安全な水を飲ませよう
赤ちゃんに水道水を飲ませたりミルクを作ったりするときはカルキ抜きをしましょう。
赤ちゃんの内蔵には水道水に含まれるカルキ(塩素)が負担になる場合があります。
カルキ抜きには次のいずれかの方法がおすすめです。
- 煮沸する
- 電気ポットを使う
- 浄水器を使う
どの方法にも注意点があります。注意点を守りながら安全な水を飲ませましょう。
カルキ抜きが面倒な場合はミネラルウォーターやウォーターサーバーがおすすめです。
ミネラルウォーターとウォーターサーバーのどちらを使う場合でも、軟水の水を選ぶ点は気をつけましょう。
水道水ウォーターサーバーは水道水からカルキや細菌、不純物などを除去した水を抽出するので軟水の水です。誤って硬水の水を飲ませることがありません。